2010年05月31日

戻ってきた、二番底の恐怖(Business Media 誠)

 英エコノミスト誌最新号のカバーワードはちょっとドッキリである。“Fear Returns” 戻ってきた恐怖、というところだろうか。

 サブタイトルに「二番底をいかに回避するか」とある。順調に回復しているかに見えた世界経済。ギリシャの債務危機に端を発して、2008年9月のリーマンショックほどではないとはいえ、世界的に株価が急落している。

 不安要素はいくつかある。ギリシャを始めとするいわゆる「ソブリンリスク(国にお金を貸しても、返済されないのではないかというリスク)」。金融危機の中で景気刺激のために各国は財政資金を投入してきた。その「ツケ」をどうやって払うのかということに投資家が神経質になって、財政状況の悪い国に対する不安感が高まっている。具体的にいえば、ギリシャ以外にポルトガル、スペイン、イタリア、アイルランドなどである(こういった国以上に財政状況が悪いのが日本だが、日本の国債は90%以上が日本人によって保有されているため、差し迫った危機ではないとされる)。

 もう1つの不安要素は中国の住宅バブルである。政府はこのバブルを何とか冷やそうと、頭金の金額を上げたり、住宅ローンの金利を上げたりしているものの、北京などでは相変わらず大きく上昇しているという。公式統計では、この4月までの1年間で中国の70都市における住宅価格は12.8%上昇したとされるが、この数字はあまりに控えめだというのが一般的な見方だそうだ。

 北京で100平方メートルの家を買おうとすると平均的な年収で17年分というから、かつての日本のバブルとほぼ同じと言っていいかもしれない。中国の住宅バブルは、「実需」というより投資物件として買う人が増えていることも1つの要因だが、中国政府は2軒目の家を買う場合は頭金を半分以上支払うことを義務付けるなどの政策を取った。

 もっとも中国で住宅バブルがはじけたとしても、日本の1990年以降のようなことにはならない。何と言っても、中国の内需には成長余力があるからである。1人当たりのGDPで見れば、日本の10分の1にしかすぎないということは、住宅はもとより家電製品、自動車などの耐久消費財の需要はまだまだ旺盛ということだからである(今の日本では、自動車などはピーク時の40%減の水準でしかない)。

●朝鮮半島の緊張

 そうした状況の中で、アジアの株価を揺るがしたのは、朝鮮半島の緊張だ。この3月に韓国の哨戒艦が沈没したのは、北朝鮮の潜水艦の魚雷攻撃によるものだという調査団の発表があったからである。例によって北朝鮮は、激しく反発し、全面戦争も辞さないと公言している。

 しかし「全面戦争」などという可能性はほとんどない。北朝鮮にそんな余力はないだろうし、もし全面戦争を覚悟したとしても、中国の了解なしに開戦することは不可能だ。そして韓国はもちろん、米国にとっても中国にとってもロシアにとっても、朝鮮半島での「有事」は最悪のシナリオである。もちろん日本にとっても同様だ。北朝鮮から、大量の難民が流れ出すことになって、それへの対応に追われることになるだろうし、その負担は決して小さくはない(だから鳩山首相が「日本が先頭を走って」北朝鮮に対応するなどと力んだ真意が分からない。韓国への支持は惜しまないとしても「先頭を走る」必要はないからである)。

 ただ問題は、北朝鮮がテロや特殊部隊による攻撃を仕掛けてくる可能性があることだ。そういった事態になれば、成長軌道に乗っている韓国経済は大打撃を受けることになるだろうし、その影響は日本にとっても小さくはない。

●二番底に陥る可能性

 そうやって見てくると、やはり最も懸念すべきはソブリンリスクだ。ギリシャを見ていたポルトガルやスペインは、歳出カットによる財政再建を余儀なくされる。英国も同様だろう。まだEUの経済は、回復軌道に乗っているとは言っても、それこそ日本と同様に自律回復力は弱い。いわゆる出口戦略を採用するには時期尚早であるだけに、財政再建へ舵(かじ)を切れば、景気の足を引っ張ってしまうことはほぼ確実である。

 金融危機から経済を救ったのは各国の政府だったが、いまやその政府こそが問題になっている。その政府を誰が救うのか、この問題はそう容易には解けそうにない。そしてEUが景気の二番底をつければ、輸出で一息ついている日本もその影響を受けるだろう。もちろんまだ足元の危うい米国も同様だ。一時は、二番底に陥る可能性は低くなってきたと菅財務相は語っていたが、まだそうは簡単に問屋が卸しそうにない。【藤田正美】

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2010年05月27日

<カブトガニ>繁殖地受難 条例で潮干狩り禁止も違反者後絶たず 岡山・笠岡 (毎日新聞)

 ◇国指定天然記念物

 潮干狩りシーズンを迎え、国指定天然記念物のカブトガニ繁殖地がある笠岡市が、押し寄せる潮干狩り客に頭を悩ませている。同市は03年に全国初のカブトガニ保護条例を制定し、繁殖地での潮干狩りを条例で禁止した。だが、罰則はなく、マナー違反者が後を絶たない。

 カブトガニ繁殖地だった同市生江浜は1928年に国天然記念物に指定された。だが、60年代に始まった国営笠岡湾干拓事業に伴い、繁殖地は、約5キロ沖合の神島水道海域(約1・9平方キロ)に移った。干拓で推定10万匹のカブトガニが死滅したといわれる。

 カブトガニ復活を目指して、同市立カブトガニ博物館は95年からカブトガニの幼生を放流。カブトガニが卵から10年前後まで育つ干潟を守ろうと、保護条例を制定。繁殖地沖合を航行するフェリーも、船の波が干潟を壊さないようにスピードを落とすなど協力した。昨年は7年ぶりに産卵も確認された。

 だが、潮干狩り客は減っていない。同市は監視員を配置してパトロールするが、干潮時の砂浜には岡山のほか福山など県外ナンバーの駐車の列ができる。4月29日と5月15日には市民約450人によるパトロールを実施。警察も警戒にあたるものものしさだ。だが、ミカン箱にクワを入れて車を降りた中年男性は、駆け寄る市民を無視して「みんなやっとるじゃないか」と砂浜へ。子ども連れの母親は「うっとうしい」と目をむいた。パトロールに参加した高木直矢市長は「ついさっきは『なぐるぞ』と怒鳴られた」と苦笑いする。

 同市は条例制定時、潮干狩り客への罰則を盛り込めないかも検討した。だが天然記念物の取り扱いを定めた文化財保護法で罰則規定が適用されるのは無断で現状変更した場合だけ。同市は「港などをつくるならまだしも、潮干狩りを現状変更とは言い難い」と話す。同博物館の惣路紀通副館長は「最近はカブトガニの捕獲数も増え、復活の兆候が見えている。生きた化石の大切さを理解してほしい」と訴えている。【井上元宏】

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2010年05月19日

<gooメール>不具合で苦情1万件(毎日新聞)

 NTTレゾナントのメールサービス「gooメール」で3月31日のシステム更新以降、件名と本文が食い違ったメールが届くなどの不具合が発生し、利用者からの苦情・問い合わせが4月末までに約1万件に達していることが12日分かった。

 同社によると、読んでいないメールが既読扱いになったり、送信先や送信元、件名、本文などが空白のメールが届くなどの不具合も起きていた。システム更新に伴うプログラムミスが原因とみられる。

 改善措置をとったが、同社の推奨する速度、機能基準を満たさない回線、パソコンを使っている利用者らから「表示に時間がかかり、その間にログアウトしてメールを読めない」などの苦情が続いているという。そのため、5月末をめどに機能を限定する代わりに表示速度を上げた「シンプル版」を提供。4、5月の2カ月分の月額利用料は無料にする。【望月麻紀】

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